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「硫黄島からの手紙」について思うこと [映画]

昨日の封切り日に観に行ってきたわけですが、観客の平均年齢はかなり高かったと思います。
若い子はたぶんデスノートだのNANA2のほうに興味を持つのでしょう。
しかし、これを観ないのはあまりにもったいない。

前にも書いたように作品には賛否両論あると思います。
飛行機の形が変だとか、当時にしては言葉遣いが今風だとか、些末なことを指摘する奴は放っておけばいい。
人がどう思おうと、ボクはこの映画を断然支持します。

渡辺謙はじめ主要なキャストは概ね、今まで他で演じていた役柄の延長のようで(実際、そういう選考だったらしい)、意外性がないと言えばその通りですが、ボクにはすんなりと受け入れられました。二宮和也については、最初どうなのかなとボクも正直、心配しましたが、最後まで観たあとではあの役は彼で良かったと思いました。アカデミー助演男優賞候補は大げさだと思うけど、彼をミスキャストじゃないかというのは、ジャニーズへの偏見があるんでしょうな。最初のうちは愚痴ばかりでひねくれた感じで青臭いなと思ったのが、物語が進むにつれ、彼の演じる西郷の人間性が少しずつ理解できるようになりました。今どきの日本の兄ちゃん風が批判されてるようだけど、それを云々するのはどうかな。

硫黄島で起こった全てを二時間ちょっとの映画では描ききれないのは当たり前でしょう。これはあくまでも硫黄島でおきたことの断片を切り取ってみせたに過ぎない。昨日のフジテレビのスペシャルドラマでは別の側面から硫黄島にまつわるエピソードが取り上げられていました(映画を見た後なので、テレビの方はちょっと安っぽい作りでがっかりしたところもありましたが、伝わるところは伝わったと思う)。硫黄島では2万人以上が亡くなったわけです、更にその家族はその何倍も人数がいるわけです。兵士一人ずつ、家族それぞれに物語があります。そのうち、また別のドラマが作られることでしょう。
今回の二作は、戦争はどっちの国も生身の人間が戦っていて、それぞれ家族がいるということを伝えようと作ったとクリント・イーストウッドが言ってました。
渡辺謙は「硫黄島からの手紙」は見ても泣けない映画だと言っています。感動できなかったとか、感動したとかの感想があちこちにあるけど、あまりにスジが違いすぎる。
何はともあれ、「父親たちの星条旗」と合わせて、観てみたほうがいいです。
(2006.12.16加筆)


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「硫黄島からの手紙」を観てきた [映画]

封切り日に映画を観るというのは滅多にないことですが、これは観なくちゃいけないと思っていました。
とにかくいろいろ考えさせられる映画です。
この映画については評論家スジでは賛否様々あるようです。
面白いか面白くないかで論じていたライターがいましたが、そういうことで語れるものじゃない。
ストーリーが淡々として情念が感じられないと書いていたのもあったが、そういう姿勢で撮った映画だと思う。
まぁ人それぞれだから、どう感じようが構いません(ライターとか評論家といっても別にエラい訳じゃないし)。
「父親たちの星条旗」でもそうですが、勇ましく輝かしい戦争なんてものは実際にはないのだということです。
近頃の若いのは親ですら戦争を知らないし、教科書は近代史を教えないしで、戦争に不感症になっている人たちにこの映画がどこまで受け入れられるかが気になります。
興行的にはどうなのか分かりませんが、映画史に残る二作だと思います。
とにかく、全編ほとんど日本人キャストで、日本人が今まで描けなかった日本人の戦争の映画をクリント・イーストウッドが作ったことがボクはうれしかった。
<追記> 時間が経って考えたのですが、手紙というのは、戦争=勝つことしか考えてないアメリカ人と、戦争の悲惨さを忘れた現代の日本人への手紙という意味もあるなと思いました。


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(今更ながら)スターウォーズを観てきた [映画]

 盆休み(たったの5日)ということで、今頃になって観に行ってまいりました。スターウォーズが公開された年の夏は盆休みに行くことにしているのです(公開されるのがいつも夏だからそのまんまだけど)。公開されてすぐは混みますからね。盆休みあたりになると、観る人はもう観終わってるわけで、劇場も空いてくるわけです。まだ十代のころ、第一作が公開されたときに今はなき有楽町のあの日劇で観ましたが、もの凄い広いホールなのに自分含めて10人も客がいなかったのを覚えています。もっとも、当時はスターウォーズってそんなに一般的に人気なかったようですが。
 で、ようやっと観ることができた新作なのですが、うーむ、深い。アナキン・スカイウォーカーが死んでダース・ベイダーが生まれた、と。骨子としてはそういうところなんでしょうか。これが最初の三部作につながるわけで、あぁ、DVDの旧3部作セット買ってしまいそうです。というか買わないといけないでしょう(近所の西友でも売ってるよ)。ただ、ちょっと不満なのはアナキンの心の葛藤がいまひとつ深いところまで表現されていなかったのではないかということ。力があるのに認められないアナキンのいらだちが観ている側に「そりゃお前の方が悪い」と思わせてしまう。評議会としてはアナキンのダークサイドをすでに見破っていたのが前から分かってるのではありますが。ところでアメリカでは新三部作と旧三部作の間をつなぐ時代を描くテレビシリーズが計画されているとか。観たい!
 今回は池袋のHUMAXシネマで観てきました。全席指定ということだったけど、全部で40人も客はいなかったんじゃないでしょうか。比較的新しい劇場なので前の席が邪魔にならないし、シートは広いし(今どきは皆、そうなのかな)で良かった。席が前の方だったけど、もっと後ろにした方が良かったかも。スクリーンが広すぎてアクションシーンで目が追い付かなった。それにしてもポップコーンとコーラのセットを買って開演を待つ、あの気分。やっぱり映画は劇場で見るのがいいよなぁと改めて思ったのでした。


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